寒さ、寒さ、カップヌードル。

一晩お世話になったゲストハウス高原野菜を朝5時に出発。とは言ってもすぐ近くにある野辺山のヤマナシの木で星空写真撮影をする。フロントガラスに付いた氷の結晶が取れない。次回は車用解氷スプレーを持って来なくては安全に運転ができない。気をつけよう。
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車の側面に付着した氷の結晶も鳥の羽根の集合体みたいで綺麗だ。
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現在の気温はマイナス10℃ぐらいだ。
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SkyPortalによると月が沈んだ今日の朝5時すぎから横になった夏の天の川の縦半分が見えそうだということだ。それを狙って東の空にカメラを向ける。
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ヤマナシの木の場所は農道が二股に分かれているので、この時間ならば車を停められると考えた。寒ければすぐに退避できるように。ここから東の方向は山と畑。景色はバッチリ良いのだが、日の出前なのか遠く埼玉県の光なのか、光害がひどかった。こればかりは中々昼間には分からない。
蠍座の頭は山から昇っている。横になった天の川半分は完全に肉眼では見えない。果たしてカメラには写っているのだろうか?!
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結果:よく分からん!右側の蠍座の手の部分から左下にかすかに星雲部分があるような気がするし、左側の山の上に斜めに星の集団があるような気がするし、気ばかりで確かなことは言えない写真となった。なので天の川は2週間後の新月期までおあずけとしよう。
しかし、雪を纏った山々と畑の夜景は綺麗だ。そして星的には光害だが、風景写真的には山の稜線の光は美しい。早い時期の夏の天の川を雪がある内に撮影すれば宿屋から数分のお手軽絶景地といえる。
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6時には星景写真撮影を終えて、場所を移す。今回の写真撮影旅行のフィナーレを飾る本来の目的、八ヶ岳のモルゲンロートを綺麗に撮れそうな場所へだ。そこは名もない場所のここ。
モルゲンロート

そこは141号線西側の畑の中だ。使わない農道に車を停めるので、恐らく車で来れるのは冬期のみだと思う。フロントガラスへのウォッシャー液も凍結して出てこない。そんな寒さの中、東側の山からは暖かい太陽が昇ろうとしている。
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前述の星撮りの時からの装備は毛糸の帽子、ネックウォーマー、下3枚&フリース&縫い目のないダウンジャケット、貼るカイロをお腹&背中に、手袋、モモヒキ、綿入りズボン、綿付きの冬期シューズ、靴下用カイロを上下に挟むように両足で計4枚、結構完璧だった。日が昇っても風が強く、気温はマイナス5℃程度だったが、耐えることができた。
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車を停めた反対側の農道にカメラを設置。道には誰も入っていないようだった。こちら側には雪の積もった畑の向こうに冠雪した八ヶ岳連峰が望める。ピンク紫のヴィーナスベルトが上がってきた。モルゲンロートが見れそうだ!
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先端が赤くなってから、赤味が消えるまで露出を変えながらシャッターを切り続けて99枚。その中から2枚を選択。
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見事に赤く染まった八ヶ岳連峰に出会い、写真に収めることができた。そしてなぜ2枚を選択したかというと、厳密にいうとこの写真は嘘写真だからだ。山と畑はそれぞれ別の時間帯で撮影した写真を合成してある。おそらくモルゲンロート時には地球自体の影で、高い山の前景には光がささないはずだ。ところがこの写真は畑に影(電柱の)が落ちているということは日光が入っているということだ。
写真を大きくして見ていただければ分かるかもしれないが、日が差した時に雪を染める赤系の色、そしてキラキラと点のように光る雪が合成を選択させるほど綺麗だったからだ。ま、それを狙って20分間三脚を動かさなかったんだけど。
横に連なる赤い山容。うっすら赤く染まる何もない雪原(畑だけど…)。異世界を見せてくれた野辺山高原と八ヶ岳よ、ありがとう!
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太陽が上がると風紋に影ができて綺麗だ。雪国の夜明けや日没は辺りが光り出す。
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そして絶対にやりたかったコレ。駐車場があるので、昨日訪れた県営農地開拓事業 開墾記念碑で朝食。寒い雪の中の八ヶ岳レストランでカップヌードルのノーマルを食す。寒さと相まって、何て美味いんだ!財布を自宅に忘れて現金こそなかったが、撮りたいこと、やりたいことをやり切った2日間であった。しかし、カップ麺関連を3個も食ってしまったな…
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さて帰宅途中、長坂ICで気づいた。運転席のマットに靴の雪が付くので、昨日はらったブラシの水分が凍りついていた。激寒の地にいたんだと改めて気付かされた。
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無事に自宅に着いてから、作ってもらったお昼ご飯はカレー蕎麦 1本分の焼き葱投入 だった。久しぶりにコンビニ飯でなく、暖かいものを胃袋に入れることができたので至極幸福を感じた。ごちそうさまでした!
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そしてカミさんと一緒にウォーキングの買い物に行って買ってきた霧島鶏の砂肝。一気にささやかで贅沢な食事となって、帰宅幸福感を改めて感じ直した。だから旅は面白い。ごちそうさまでした!
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コミュニティデイでは色違いのタマザラシを捕獲。
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